平成22年5月18日

設立趣旨書   

【趣旨】
 今日本は緩やかな成熟の中、本格的な高齢社会を迎えています。長寿は人類の夢でした。
しかし、同時に長寿社会は多くの介助者を必要とする社会です。人生の終わる日まで人とし
ての尊厳を保ち、生きがいある生を全うできてこそ、長寿が夢の実現と言えます。
 現在、要介護者は450万人余にのぼります。医療の進歩等により介護期間が長期化して、
介護者の負担が増大し、疲弊した介護者による悲劇を生むなど、夢を夢として支えられない
現実があります。
 また、介護者の96%が妻・嫁・娘など女性です。そして、社会参画を願いながら叶わない
多くの女性がいます。いずれも、文化的・社会的性別役割分業に因るものが大半であり、高齢
者問題もこの永く根深いジェンダーの解決こそがカギでしょう。
 平成12年、高齢者福祉は、行政による措置から、在宅を中心とした社会介護を目指して、
介護保険制度が施行されました。家族による介護から社会全体で支える介護です。それは必然
の流れですが、公的制度だけで満たせるものでは当然なく、行政と企業と、そして地域の連係
した支えがあってはじめて実現するものです。
 NPO活動は、成熟した市民社会を支える大きな柱であり、高齢化の進行と共にますますそ
の役割は重くなり、NPO活動の有りようがその町の水準を左右するまでになっています。
 さわやかとよあけは、成熟した市民社会を地域から支えるNPO活動を通して、女性の社会
参画を進め、全ての人が等しく、健康で生きがいを持って暮らせる社会、老若男女が協働して
参画できる社会の構築に寄与するために活動します。

                    特定非営利活動法人 さわやかとよあけ